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September 20, 2011

「即興性が脳を鍛える」by茂木健一郎さん

脳科学者の茂木健一郎さんがツィッターでつぶやいておられた「即興性」についてのこと。
「本当にそうだなぁ〜」と思ったので、ここに全文掲載したいと思います。

その(1)この連続ツイートは、その場で文字を組み立てて書いている。自分なりのもくろみはあって、それは、「即興」が脳を鍛えると考えているからである。日常生活においても、即興は大切である。その強度と精度を上げることが道筋だと信じている。

その(2)生命の本質は、即興にある。文脈は、出会いや突発事項によって変わる。その時に、すぐに適応できるかどうか。もちろん長期の計画や、諦めない夢も必要であるが、ぱっと受けてぱっと変われなければ、生きることの可能性を全うできない。

その(3)即興の天才たちもいる。凡人には足元も及ばないが、バッハやモーツァルトの多くの曲は即興である。でまかせに出したものが、そのまま古典になるんだから、こりゃあたまったもんじゃないが、即興の訓練線上にはそんな世界が待っていると思えば、わくわくするね。

その(4)夏目漱石が『坊っちゃん』を書いたときも、ほとんど即興だった。帝大と一高で教えて、忙しい時期だったからね。二週間くらいであれを書いてしまったらしいけれど、きよや山嵐は無意識のの中からぴょんぴょん跳ね出てきたのだろう。

その(5)即興を支える脳機構は、実はまだよくわかっていない。神経細胞の活動の本質は「自発性」で、これはコネクショニスト・モデルが共通して持つ性質であるが、そこに何らかの拘束条件が加わるものと思われる。美意識や意味のダイナミクスといってもいい。

その(6)日常で即興性を鍛えようとおもったら、ぱっと思いつきを実行すること。「あっ、そうだ」と思ったら、もうその瞬間に全速力で走っている。そんなのが、即興性を鍛える道だね。「あっ、そうだ」の0.1秒を大切に拾うこと。兆しを、自ら見逃してはいけない。

その(7)もちろん、即興は無からは生まれない。側頭連合野に豊かな体験が蓄積されていてこそ、自由で脈絡ある結びつきの素材が提供される。だから、いろいろと本物に接し、感動を受け止め、情報空間を疾走していくしかない。

その(8)即興は、「集中」にも通じる。あっと思ったら、ぱっと集中して、いきなりトップ・スピードになること。反省や後悔などしている暇はない。「私ダメ」って、落ちていく喜びに浸るくらいなら、「あっ」と思って、そこから改めればいい。瞬きしている間に世界は変わるんだから。

その(9)子どもたちの脳は即興に満ちているからね。だから、落ち着きがないと大人には見えるのだろう。大人の落ち着きは、即興性の低下でもある。もっと「あっ」を大切にしたいね。そして、後ろを振り返らずに走り始める。

以上、「即興性が脳を鍛える」ことについての連続ツイートでした。

***
やはりアカデミックな方が発言してくださると説得力がありますね。
私も「インプロ」の良さを感じていますが、それをどう伝えたらいいかをいつも考えながら行動しています。もし、茂木さんのような方が支援してくださると「インプロ」も効果的に広まっていくかもしれないなぁ〜などと夢想しながら。。。


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